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本寺専修寺 楼門修理説明会に行ってきました【解体編】

6月24日土曜日、栃木県真岡市にあります本寺専修寺の楼門解体修理に伴う発掘の現地説明会に参加してきました。今回の説明会の案内は地元の下野新聞等でも取り上げられ、当日は午前午後と合わせて100名の参加があり、地元の注目度の高さが伺えました。

本寺専修寺の楼門とは

本寺専修寺の山門は楼門になります。楼門とは二階造の門の事で、専修寺境内の入り口にある総門と奥にある如来堂(にょらいどう)の間に楼門があります。
ちなみに、当山(真像寺)の場合だと山門は鐘楼門と呼ばれる楼門に鐘が吊された門になります。

現在の専修寺の楼門は、元禄4年(1691年)に建築され、国の重要文化財に指定されています。
楼上には文政6年(1823年)に江戸時代の名筆公猷親王の筆なる『高田山』の額が掲げられています。公猷法親王は第219、221、226世の天台座主(比叡山延暦寺の貫主)だそうです。

以前の山門は1526年の兵火で焼けたとの事です。

参考:【高田山】の扁額(本寺専修寺Twitterより)


参考:扁額の裏面(本寺専修寺Twitterより) 『前天台座主一品公猷親王書之』


参考:真像寺山門(鐘楼門)

楼門解体修理に伴う発掘調査

今回の解体修理の目的は、文化財保護のための耐震化をするためで、工事にあたっては真岡市役所文化課の安永様より説明をいただきました。お話では4本の鉄骨を入れて補強するらしく、昨年より解体が始まり、現在は地盤の調査のため発掘をされていたみたいです。

説明会配布資料【おもて】

発掘調査でわかったこと

説明の中でわかった事は2点ありました。
一つは楼門は元禄4年(1691年)に建立され、これまでに5回修理が行われていたこと。
また、創建時の屋根は茅葺きで、木材は朱塗りであったこと。

建立の年については組物に墨書きがありました。

建立年の脇の文字は何て書いてあるのか?

もう一点は発掘調査により、楼門の建立時より古い時代のミゾ(遺構)が発見された事。

説明会配布資料【うら】

説明では6本の柱の下の敷石のうち、1ヶ所が4センチ下がっており、調査の結果古い時代の遺構が見つかったそうです。

如来堂を背中にして見ると右手前の敷石のところが下がっていたそうです

敷石には地元の【磯山石】が使われており、磯山石の歴史上で最も古い建物に使われたものではないかとの事でした。

柱は敷石の上に「置いてある」だけだと思っていたのですが、実際は溝に「差し込んである」のですね。

あと、説明では右側のトラロープの下に見える小さな石が黒ずんでいて、兵火で焼けた時のものではないかとのお話もありました。

雨水が溜まっていたので溝の部分がうまく写せませんでした

今回は下がった敷石の高さを戻すために限定的に発掘調査を行なっているため、溝の詳細を調べる事は出来ないみたいです。それは本寺専修寺の境内全体が国史跡に指定されているため、むやみに掘り返す事が出来ないためとの話でした。

溝に関しては平成25年に如来堂の避雷針設置のために近くを掘り起こした際に一部が見つかっており、今回の調査で溝は幅が2メートルほどで、楼門の途中から如来堂の方に曲がっているのではないかとの見解でした。

また、溝からは16世紀(戦国時代)の焼き物(土器)が見つかっており、楼門が建立されるより前のものだそうです。他の地層からは17世紀・18世紀の焼き物が見つかっているそうです(写真撮り忘れました)

更には溝より深い地層(明らかに埋め戻された地層)が見つかっているそうです。
これこそ専修寺の歴史の始まりの頃かもしれないとの事でした。

その他説明会にて撮った写真

楼門の解体で仕分けられた木材は現地で保存されており、基礎の補強後に再び組み立てられます。
楼門に使用された木材は欅(けやき)で、非常に硬く強靭な木材だそうです。これを全て手作業で加工したのですから昔の職人さんの技術には驚かされます。

さいごに

今回は貴重な説明会をご用意してくださった真岡市役所文化課の安永様、文建協の職員様、本寺専修寺輪番様及び役員様に感謝申し上げます。

以前、本寺専修寺の団体参拝のご案内の手伝いをしていた事から、今回の修理には興味があり、自身の知識を増やすために参加させて頂きました。

今後は基礎工事と組み立て工事になると思いますが、また進捗状況の確認に寄らせて頂ければと思います。ちなみに、竣工は令和6年12月の予定です。

尚、今回の楼門修理に関しては本寺専修寺のTwitterで解体の様子がいくつか撮られています。
貴重な写真ばかりですので一度ご覧になってください。

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